清水寺へお参りに♪ 一念坂・二寧坂・三年坂を歩く

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京都随一の観光地・清水寺は、お参りに行く道中も楽しいスポット。みやげ物店や茶店が軒を連ね、歩いているだけでもワクワクしてきます。京焼・清水焼のお店が並ぶ「五条坂」・「茶わん坂」。清水寺創建時にできたと伝わる、最古の参詣路「清水坂」。様々な伝説に彩られる「三年坂」。特に三年坂と、それに続く二寧坂・一念坂は京情緒にあふれ、現在の参詣メインルートとなっています。

それでは一念坂から三年坂へ、そぞろ歩きに出かけてみましょう!
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、京都旅行の際は、政府およびお住まいの都道府県と京都府の要請をご確認ください。京都にお越しの際は、マスクの着用・手指のアルコール消毒など、感染拡大防止の徹底にご協力をお願いいたします。日々、状況は変化しておりますので、事前に最新情報をご確認ください。

三年坂で転ぶと「三年のうちに死ぬ」!?
一念坂・二寧坂・三年坂、名前の由来は?

三年坂

三年坂

八坂神社高台寺方面から清水寺へ向かうルートとなる、一念坂・二寧坂・三年坂。なかでも三年坂は、大同3年(808)に開けたことから「年坂」の名がついたという伝説があるほどに歴史ある道です(諸説あります)。

三年坂のもっとも有名な伝説といえば、三年坂で転ぶと「三年のうちに死ぬ」、「三年寿命が縮まる」というもの。今でいうこの都市伝説、江戸時代の半ばには広く信じられていたそう。かつてこの坂が埋葬地「鳥辺野(とりべの)」へ通じていたために生まれた伝説ともいわれ、“坂道では足元に気をつけて”という警句の意味もこめられているとか。

「転んで抜けた魂を瓢箪が戻してくれる」というおまじないもできたそうで、今も三年坂のふもとでは瓢箪屋さんが営業されています。

子安塔(撮影日:2021年3月30日)

子安塔(撮影日:2021年3月30日)

三年坂を「産寧坂」とも記すのは、清水寺の塔頭・泰産寺の「子安塔」に安産信仰があり、産(生み)寧(やすき)坂と呼ばれたから、ともいいます。

様々な伝説に彩られ、人々に慕われてきた「三年坂」。いつしか、その下にある坂を二寧坂(二年坂)、さらにその下の坂を一念坂(一年坂)と呼ぶようになったそうです。

■一念坂(一年坂)

東大路通から高台寺南門通を東へ。八坂神社・高台寺へ続く「ねねの道」と京都霊山護國神社へ続く「維新の道」など複数の道が交わる交差点から右手に伸びる細い路地が、一念坂(一年坂)です(Google map)。100メートルほどの短い道に、何軒かのお店が並んでいます。

【The Unir coffee senses】
敢えて浅煎り。新世代のコーヒーに出会えるお店

一念坂を入ってすぐのところにあるのが、京都発のコーヒーロースター「Unir(ウニール)」が手掛けるカフェ。京都市指定伝統的建造物の築100年を超える日本家屋をリノベーションし、2020年にオープンしました。フルーツサンド重やたまごサンドなど食事メニューも豊富ですが、やはり味わいたいのは、産地で直接買い付けたコーヒー豆を自家焙煎した「スペシャルティコーヒー」(350円~)です。
  • 「スーパーエクセレントシリーズ」のコーヒー豆は、リンゴやシナモンなど、奥深い風味を感じられます。

    「スーパーエクセレントシリーズ」のコーヒー豆は、リンゴやシナモンなど、奥深い風味を感じられます。

  • 浅煎りのコーヒーは、エスプレッソでも淡い色合い。この日はコスタリカ産を2種いただきました。

    浅煎りのコーヒーは、エスプレッソでも淡い色合い。この日はコスタリカ産を2種いただきました。

  • 「スーパーエクセレントシリーズ」のコーヒー豆は1階で販売されています。

    「スーパーエクセレントシリーズ」のコーヒー豆は1階で販売されています。

なかでもUnir(ウニール)最高品質のコーヒー豆を使用するのが、「スーパーエクセレントシリーズ」。熟したコーヒー豆を手で摘み取り、敢えて浅煎り焙煎をすることでコーヒー豆の持つポテンシャルを最大限に引き出した、究極ともいえるコーヒーです。お店でこの味をいただけるのは、この店舗だけ! シナモンの香りやフルーツのような爽やかな酸味など、これまでにないコーヒーの世界を、ぜひ楽しんでみてください。
■The Unir coffee senses
【営業時間】平日11:30~17:30(ラストオーダー17:00)、土日11:00~18:00(ラストオーダー17:30)※時短営業中(2022年2月現在)
【定休日】水曜日、第3木曜日
【電話】075-746-6353
【アクセス】市バス「東山安井」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://www.theunir.com/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/the_unir_coffee_senses/

【高台寺 一念坂 金網つじ】
美しく精緻な、京金網の世界

とうふすくいや茶こしなど、京都の伝統工芸「京金網」の技術で作られた普段使いの商品を販売する金網つじの直営店。一番人気の「手編み手付きセラミック付焼き網」(小 9,900円)など、手作業でひとつひとつ丹念に作られるアイテムは、長く心地よく使えて、日々の生活に潤いを与えてくれます。
  • ドリームキャッチャー製作体験 6,050円(5日前までに要予約、中学生以上)

    ドリームキャッチャー製作体験 6,050円(5日前までに要予約、中学生以上)

  • 茶こしの中央にある“花”のような部分と同じ模様を編むことができます。

    茶こしの中央にある“花”のような部分と同じ模様を編むことができます。

一念坂店では「とうふすくい」と「ドリームキャッチャー」の製作体験も可能(5日前までに要予約)。「ドリームキャッチャー」では、「菊出し」という技法を使って、茶こしなどの中央にある“華のような模様を編むことができます。編み上げた後には生地やビーズを飾り付け、羽を吊り下げれば、約2時間ほどで自分だけのドリームキャッチャーが出来上がり。世界でひとつのアイテムは、良い旅の思い出になりそうですね♪

\とうふすくいづくりの模様はこちら/
⇒京都の伝統を気軽にトライ! 「金網つじ」でとうふすくいづくり体験(2019年1月公開)
■高台寺 一念坂 金網つじ
【営業時間】10:00~18:00
【定休日】水曜日、年末年始
【電話】075-551-5500
【アクセス】市バス「東山安井」バス停から徒歩約5分 Google map
【公式ホームページ】https://kanaamitsuji.com/

■二寧坂(二年坂)

一念坂から右手に曲がり三年坂へと至る石畳の道が、「二寧坂(二年坂)」Google map)。大正時代に現在のように整備され、近年、電線が地中化。大正の香りを遺す風情ある道として、フォトスポットとしても人気のスポットです。画家・詩人の竹久夢二がこの近くに住まいしたことでも知られています。

【スターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店】
二寧坂の景観を守る、日本家屋のスターバックス

  • 外観。ぱっと見ただけではスターバックスと気づかないほど!

    外観。ぱっと見ただけではスターバックスと気づかないほど!

  • 1階

    1階

  • 2階

    2階

二寧坂の石段の手前、風情ある大塀造(だいべいづくり)の建物が、スターバックス初の“畳と暖簾”のある店舗・京都二寧坂ヤサカ茶屋店です。2017年にオープンし、早や5年。「産寧坂伝統的建造物群保存地区保存計画」で伝統的建造物に指定される貴重な建物を店舗として利用。通りに面する大塀など建築当時のままの姿が遺り、今や大正ロマンあふれる二寧坂界隈を代表する、シンボリックなお店となっています。
  • 縁起物チャーム 各2,300円

    縁起物チャーム 各2,300円

  • 店内ではスターバックス ラテ、チョコレートチャンクスコーンなど、定番商品がいただけます。

    店内ではスターバックス ラテ、チョコレートチャンクスコーンなど、定番商品がいただけます。

地域に根差した店舗づくりを大事にしているスターバックスは、地元との結びつきも大切にされています。京都・東山の3店舗(京都二寧坂ヤサカ茶屋店・京都祇園ホテル店・京阪祇園四条駅)だけで販売されているのが、JIMOTO made Series HIGASHIYAMA「縁起物チャーム」。京都二寧坂ヤサカ茶屋店の向かい側に店を構える御所人形の老舗・島田耕園人形工房と共同で開発した縁起物チャームで、オリジナルの福玉カプセルに入っています。手作りのため品切れのこともありますが、出会えた時にはぜひゲットしてみてくださいね。
■スターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店
【営業時間】8:00~20:00
【定休日】不定休
【電話】075-532-0601
【アクセス】市バス「東山安井」バス停から徒歩約10分 Google map
【公式ホームページ】https://store.starbucks.co.jp/detail-1476/

【かさぎ屋】
大正ロマンあふれる小豆の甘味屋さん

二寧坂の石段脇にある風情溢れる甘味屋さん。大正3年(1914)に創業され、竹久夢二も常連だったといいます。「お汁粉」や「三色おはぎ」など、最高級の丹波大納言小豆を丁寧に炊き上げて作る小豆の和菓子をいただけて、さらりとした上品な甘みが特徴です。

亀山 850円

亀山 850円

小豆の旨味を存分に楽しみたい方には、「亀山」がおすすめ。炭火であぶったお餅の上につやつやの小豆がたっぷり。柔らかに炊かれた小豆の優しい甘みが口の中に広がります。
■かさぎ屋
【営業時間】11:00~18:00(ラストオーダー17:40)
【定休日】火曜日(祝日は営業)
【電話】075-561-9562
【アクセス】市バス「清水道」バス停から徒歩約5分 Google map

★そのほかこんなお店も!
20種類のお漬物バイキングが楽しめる、「阿古屋茶屋」
⇒詳細は「多彩な京都のお漬物をめぐる」(2021年12月公開)をチェック!

■三年坂(産寧坂)

二寧坂を上りきると法観寺(八坂塔)からの道と合流。湯豆腐で有名な奥丹清水の前から三年坂がはじまります(Google map)。「産寧坂」の名前には、前述の子安塔の逸話のほか、豊臣秀吉の妻「ねね(寧々)」がこの近くに住居を構え、無事に元気な子どもが生まれることを願ってこの坂を上り清水寺にお参りしたという逸話も。また、お参りの帰りに再度この坂で願い事を念じた「再念坂」という呼び名もあるそうです。

【伊藤軒/SOU・SOU 清水店】
手仕事が生み出す、やさしい味の“わらべ菓子”

三年坂の石段の中ほどに2021年9月にオープンしたのが、京都発のテキスタイルブランドSOU・SOUと、手仕事を大切にする和菓子店・伊藤軒がコラボレーションした“わらべ菓子”のお店。SOU・SOUのテキスタイルデザインを和菓子で表現していて、手仕事でなければできないような繊細でポップな和菓子がたくさん揃っています。
  • 串和菓子 各500円。左は季節限定(写真は冬)、右は定番ラインアップ。

    串和菓子 各500円。左は季節限定(写真は冬)、右は定番ラインアップ。

  • おみくじせんべい(550円)は清水店の大人気商品。

    おみくじせんべい(550円)は清水店の大人気商品。

  • 琥珀サイダー(500円)は3月に再登場予定。カラフルなゼリーが入った、爽やかな甘さの柚子ソーダです。

    琥珀サイダー(500円)は3月に再登場予定。カラフルなゼリーが入った、爽やかな甘さの柚子ソーダです。

SOU・SOUを代表するデザインである「SO-SU-U」はカステイラや黒ぼうろに、お花の形の「ほほえみ」は幻のお菓子・パサンに。パッケージもSOU・SOUデザインで、見ているだけでも明るく楽しい気分になってきます。「串和菓子」は定番と季節限定の2種類があり、現在は雪ウサギなどの冬バージョン。3月からは春バージョンが登場します。また3月からはカラフルな「琥珀サイダー(ゆず味)」(500円)も再登場。散策のお供にぜひどうぞ♪

「わらべ」ちゃん

「わらべ」ちゃん

店内では、SOU・SOUわらべぎのキャラクター「わらべ」ちゃんが和菓子を作る「お菓子になったテキスタイルデザイン」動画が流れています。かわいくてクセになりそうな動画は、Youtubeで配信中。「串和菓子編」や「おみくじせんべい編」などありますので、予習復習に見てみては? クセになりますよ~。

⇒菓寮伊藤軒 公式Youtubeはこちら
■伊藤軒/SOU・SOU 清水店
【営業時間】10:00~18:00 ※時期・状況により変更あり。
【定休日】不定休
【電話】0120-929-110(伊藤軒本店)
【アクセス】市バス「清水道」バス停から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】https://www.sousou.co.jp/?mode=f202

【七味家本舗】
半世紀ぶりに薬味缶がリニューアル!

三年坂を上り切り、清水坂と合流する角にあるのが、七味唐辛子の老舗・七味家本舗。明暦年間(1655頃)に創業し、白湯に唐辛子を振りかけた「からし湯」を参詣者に振舞うお店としてはじまったと伝わります。東京・浅草の「やげん堀」、信州・善光寺の「八幡屋礒五郎」とともに“日本三大七味”のひとつに数えられ、数年前から3店共同で『七味三都物語』というパンフレットも発表するなど、日本の七味唐辛子界をリードしていく存在となっています。
  • 薬味缶(薬味袋付き) 972円~

    薬味缶(薬味袋付き) 972円~

2022年2月に、半世紀ぶりに薬味缶のパッケージを一新! 一子相伝の味わいはそのままに、飾ってかわいいオシャレな缶に生まれ変わりました♪ 缶の色は、七味の「黄」、一味の「赤」、山椒の「緑」と、ゆず一味や深入り焙煎した辛党向け唐辛子・烈火入りの「銀」の4種類。メタリックな彩色も鮮やかな、味も見た目も食卓を華やかに彩ってくれるアイテムです。
■七味家本舗
【営業時間】9:00~18:00
【定休日】不定休 ※詳細は公式ホームページをご確認ください。
【電話】0120-540-738
【アクセス】市バス「五条坂」・「清水道」バス停から徒歩約7分 Google map
【公式ホームページ】https://www.shichimiya.co.jp/

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七味家本舗まで来たら、清水寺へは残り200メートルほど。あと少し、頑張って上りましょう♪
※掲載内容は2022年2月14日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. みさご

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