幻想的な風景を心ゆくまで。絶景テーブルリフレクションの世界

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嵐山 祐斎亭

嵐山 祐斎亭

近年、SNSを中心に人気を集めている“リフレクション(反射)”。水面をはじめ、建物内の床や机など、シンメトリーに映し出される風景は、ときに幻想的な雰囲気を醸し出します。今回は、青もみじが美しい机のリフレクションスポットを4ヵ所、お届けします。

\1日100名限定! 嵐山の奥地に秘められた、幻想的な青もみじの世界へ/
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【瑠璃光院】絶景リフレクションの大定番。幽玄な緑の世界に浸る

比叡山の麓、「八瀬エリア」にたたずむ瑠璃光院。通常非公開ですが、青もみじや紅葉シーズンなどに期間を限定して特別公開されます。元は、明治時代の公卿・三条実美の庵で、大正時代末から昭和初期にかけて大改修。建物は、京数寄屋造りの名人と称された中村外二、築庭は佐野藤右衛門一門と伝わります。

境内には数十種のモミジが植わり、書院2階からの眺めは息を呑むほどの美しさ。特に、黒塗りの天板に反射する潤いに満ちた新緑に、心も満たされます。ぜひ机の上にカメラを置いて撮影してみてください。
  • 臥龍の庭  

    臥龍の庭  

  • 瑠璃の庭

    瑠璃の庭

  • 瑠璃の庭

    瑠璃の庭

1階からもリフレクションする風景が。臥龍の庭の緑が床に映り込み、こちらもまた幻想的な風景です。雨の日はさらに瑞々しい苔や青もみじが楽しめるのでおすすめ。「瑠璃色に輝く浄土」を表して作庭されたという瑠璃の庭もどうぞお見逃しなく。
  • 御朱印(写真は2018年のイメージ)

    御朱印(写真は2018年のイメージ)

  • 八瀬のかまぶろ

    八瀬のかまぶろ

もちろんお参りも忘れずに。本堂にはご本尊である阿弥陀如来像が祀られています。自分の手で日付を書き入れる御朱印もご用意されていますので、お参りの証にぜひ拝受してみてください。

1階にはなんとも珍しい「八瀬のかまぶろ」があります。八瀬の窯風呂の歴史は1300年にも及び、現存するものは多くないのだそう。貴重な遺構を見学したら、また、心ゆくまで幽玄な緑を楽しみましょう。

瑠璃光院
【拝観時間】10:00~17:00(受付終了16:30)
※春の特別拝観は2024年4月13日(土)〜6月16日(日)予定
【拝観料】2,000円
【アクセス】叡山電車叡山本線「八瀬比叡山口駅」から徒歩約13分 Google map
【公式ホームページ】https://rurikoin.komyoji.com/

\初夏の瑠璃光院をご紹介しています/
⇒京都の絶景! 瑠璃光院の見どころ、御朱印、アクセスは?(2022年4月掲載)
⇒大人気の瑠璃光院 “雨の日観光“のススメ!(2019年5月掲載)

【旧邸御室】一枚板の机に映し出される“庭鏡”

世界遺産・仁和寺から徒歩約10分に位置する旧邸御室(きゅうていおむろ)。築約80年になる数寄屋造りの邸宅で、主屋、壁、土蔵、茶室双庵、茶室御待合所は国の有形文化財に登録されています。年に一度、初夏にしか一般公開されないという大変貴重なスポットです。

注目はなんといっても、主屋1階・大広間にある花梨の一枚板のテーブルに、お庭の緑が映り込む“庭鏡”の風景。机は漆を何度も塗り、丁寧に磨き上げられているので、景色も一層美しく映り込みます。
※机にカメラを置いての撮影はご遠慮ください。
  • 大広間の欄間

    大広間の欄間

  • 洋間の花天井

    洋間の花天井

  • お庭は回遊することもでき、建物を見下ろすこともできます。足下にはご注意を。

    お庭は回遊することもでき、建物を見下ろすこともできます。足下にはご注意を。

“庭鏡”の他にも見どころがあり、まずは大広間にある欄間の意匠にご注目。右に富士山、左に三保松原をイメージしたレリーフが彫刻されています。洋間では、世界遺産・龍安寺の仏殿(通常非公開)にある天井画を手がけた武藤彰氏による6枚の花天井も拝見できます。室内を見学したあとは、お庭に降りて歩いてみましょう。
  • 大広間の隣にある「お休み処」(※ご利用の場合は、入場時にお声掛けください)。こちらにもリフレクションするテーブルが。

    大広間の隣にある「お休み処」(※ご利用の場合は、入場時にお声掛けください)。こちらにもリフレクションするテーブルが。

お庭散策を満喫したら、大広間の隣にある「お休み処」でひとやすみ。こちらにもリフレクションするテーブルがあるので、要チェックです。「お休み処」では、ドリンク(お菓子付・800円)がいただけます。初夏にはツツジがお庭を彩りますので、喉を潤しながらゆっくりと眺めてみてください。 旧邸御室へお越しの際は、文化財保護のため靴下の着用をどうぞお忘れなく。

■旧邸御室“深緑の薫”特別公開
【日程】2024年4月27日(土)~5月6日(月・振休)
    10:00~16:30(受付終了16:00)
【料金】1,500円
【場所】旧邸御室 Google map
【問合せ】075-366-0376
【公式ホームページ】https://omuro-kyoto.jp
【公式Instagram】https://www.instagram.com/omurogram/

【嵐山 祐斎亭】シンメトリーな丸窓の世界に癒やされる

風光明媚な嵐山・大堰川の側に建つ嵐山 祐斎亭。築約150年の建物で、元は芸妓さん・舞妓さんが憧れたという料理旅館「千鳥」でしたが、20年ほど前に、染色作家の奥田祐斎さん・恵美さん夫妻が譲り受けました。「美しい風景を、多くの方に知っていただきたい」との思いから、2020年より予約優先制にて公開がスタート。机に映り込む“シンメトリーな丸窓”はSNSですぐに話題となり、今や定番のリフレクションスポットとなりました。
  • トチノキで作られたテーブル。

    トチノキで作られたテーブル。

  • 奥にあるのは「椿の窓」。窓の外には椿が植わり、冬になると花に彩られます。

    奥にあるのは「椿の窓」。窓の外には椿が植わり、冬になると花に彩られます。

  • 「椿の窓」もきれいにリフレクション♪

    「椿の窓」もきれいにリフレクション♪

  • 水鏡のそばにはテラス席があり、夢こうろ染の布が軽やかに揺れます。

    水鏡のそばにはテラス席があり、夢こうろ染の布が軽やかに揺れます。

屋外にある「水鏡」では、水面に映り込む幻想的な風景を楽しめます。息を吹きかければ、水面が揺らぐ様子も美しく、いろんな角度から眺めてみてください。
  • 右の写真は、洋服に光を当てたもので、綺麗に色が変化します。

    右の写真は、洋服に光を当てたもので、綺麗に色が変化します。

  • 随所で祐斎さんの作品を拝見できます。

    随所で祐斎さんの作品を拝見できます。

祐斎さんが手がける“夢こうろ染”のギャラリーもあり、着物や洋服、ストールなどの作品展示・販売をされています。夢こうろ染は、光を当てると色が変化するという独自の染色技法。シルクスカーフの染色体験(見学付き22,000円※要予約)も可能ですので、ぜひチャレンジを。

■嵐山 祐斎亭
【見学時間】10:00~17:00(受付終了16:30)(予約優先制)
【見学料】2,000円
【定休日】木曜日、年末年始、貸切時
【電話】075-881-2331
【アクセス】市バス「嵐山[京都]」バス停から徒歩約9分、JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分 Google map
【公式ホームページ】https://yusai.kyoto
【公式Instagram】https://www.instagram.com/arashiyama_yusai/

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【旧竹林院】幻想的な緑に、赤い傘が映えるリフレクション

比叡山の東麓・滋賀県の坂本にある、旧竹林院延暦寺の僧侶の隠居所であった里坊のひとつで、邸内には約3,300平方メートルに及ぶ庭園があり、国指定名勝として知られます。

お庭を望む主屋は、明治30年(1897)に建てられたもの。約26畳の広々としたお部屋に平成30年(2018)より机が置かれ、リフレクションする風景が楽しめるようになりました。赤い野点傘も素敵なアクセントとなり、正面から、斜めから・・・ と位置や角度を変え、お気に入りのポイントを見つけてみてください。
  • 2階からの眺め。

    2階からの眺め。

2階にも机が置かれており、映り込む緑はまさに幻想的。室内を吹き抜ける風も心地良く、つい時間を忘れて長居してしまいそうです。
苔と木々の緑の調和が美しい、手入れの行き届いた回遊式庭園は、八王子山を借景とし、滝組と築山を配しています。庭園内には大正時代に建てられた2棟の茶室と四阿(あずまや)があり、趣ある佇まいです。若葉萌ゆる季節に、癒しの散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

旧竹林院
【開園時間】9:00~17:00(受付終了16:30)
【入園料】330円
【休園日】月曜日(祝日の場合は翌日)、12/26~31
【電話】077-578-0955
【アクセス】京阪石山坂本線「坂本比叡山口駅」から徒歩約10分、JR湖西線「比叡山坂本駅」から徒歩約20分 Google map
【公式ホームページ】https://kyuchikuriin.web.fc2.com/
※掲載内容は2024年4月30日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. 「そう京」編集部

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