京都のランドマークたる五重塔を擁する世界遺産・東寺。有料拝観エリアに新しく整備された梅苑では、五重塔を背景に約10本の紅梅、白梅、しだれ梅が咲き揃うと、早春の京都を代表する景観を魅せてくれます。境内の河津桜も咲いていれば、梅と桜を両方楽しめることも。

【例年の見頃】3月中旬～下旬

園内の南東側にある梅林「梅こみち」には、白加賀、寒紅梅など14種、約140本の梅の木が植えられています。甘い梅の香りとともに、カラフルな梅の散策を楽しみましょう。毎年2月下旬から3月初旬にかけて「梅まつりin梅小路公園」も開催されています。

【例年の見頃】2月下旬～3月初旬

渉成園は東本願寺の飛地境内地で、枳殻邸とも呼ばれている池泉回遊式庭園です。南側にある双梅檐（そうばいえん）には、紅梅の鹿児島紅や紅千鳥、白梅の白加賀など、数種類の梅が20本ほど植えられており、京都の中でも穴場の梅の名所として知られています。

【例年の見頃】2月上旬～3月上旬

二条城の梅林には約90本の梅が植えられており、早春の城内を美しく彩ります。紅梅・白梅・しだれ梅などの定番の梅に加え、1本の木に紅白の花をつける源平咲き分けなど、珍しい品種も。お城の天守跡から眺める梅林も、二条城ならではの景観です。

【例年の見頃】2月下旬～3月中旬

北野天満宮は、約2万坪の境内一円で、紅梅、白梅、一重、八重など50種の梅の木が約1,500本、開花の時季には紅白の花が咲きこぼれる京都随一の梅の名所です。2月上旬頃に公開される梅苑「花の庭」では、新設された展望台から梅苑を360度見渡すことができます。

【例年の見頃】2月中旬〜3月中旬

■梅苑「花の庭」公開
【日程】2024年2月1日（木）～3月下旬※予定
　　　　9：00～16：00（受付終了15：40）
【料金】1,200円（茶菓子付）
＜ライトアップ＞
2024年2月23日（金・祝）～3月10日（日）の金曜日・土曜日・日曜日／日没～20：00（受付終了19：40）

嵐山にある世界遺産の名刹・天龍寺。昭和9年（1934）に建立された多宝殿は、後醍醐天皇を祀る祠堂です。その多宝殿前には、紅白2本のしだれ梅が対になって植えられており、満開の頃には艶やかで美しい光景が見られます。曹源池庭園や百花苑に咲く梅も必見です。

【例年の見頃】3月上旬〜中旬

大覚寺境内にある大沢池の北側には約150本の梅が植えられ、見頃の時季には紅白の雅やかな梅の花が咲き誇ります。池の辺りに佇む心経宝塔とのコラボレーションはぜひ見ておきたい光景。宸殿前に植えられた「左近の梅」が花を咲かせると、より一層華やかな景観が広がります。

【例年の見頃】3月上旬～中旬

「光源氏」のモデルの一人と伝わる平安貴族・源融の別荘がお寺になったのが、「嵯峨釈迦堂」の名で知られる古刹・清凉寺。境内のあちらこちらで梅が花を咲かせますが、特に、多宝塔前で対に咲く紅梅と白梅は、青空の下で見事なコントラストを描き出します。

【例年の見頃】2月下旬〜3月下旬

名前の通り、梅をシンボルとした神社で京都でも指折りの梅の名所。約35種、450本の梅が境内全域に植えられていますが、その多くが北と西の神苑に集中しています。1本で紅白の花が咲く「想いのまま」や、枝が金色の「金枝梅」などの珍しい品種も見られます。

【例年の見頃】2月中旬〜3月中旬

醍醐天皇が建立した勧修寺には、「臥竜の老梅」と呼ばれる樹齢300年ほどの白梅があります。親・子・孫と3代にわたる梅の幹が複雑に絡み合い、まるで竜が伏したようにねじれている造形が名前の由来。毎年、孫木が香りの良い白い花を咲かせ、春の訪れを告げます。

【例年の見頃】2月中旬～3月上旬

小野小町ゆかりの地として知られる隨心院は、遅咲きの「はねずの梅」や白梅、紅梅などが境内を彩る梅の名所です。「はねず」とは薄紅色のことを指す日本の古語で、寺の名勝・小野梅園には、約200本ものはねず色の八重紅梅が植えられ、訪れる人の目を楽しませています。

【例年の見頃】3月中旬〜下旬

■「小野梅園」の公開
【日程】2024年3月9日（土）～24日（日）
【料金】300円

地元で“くろ谷さん”の愛称で親しまれている浄土宗の大本山。桜や紅葉の名所として知られていますが、早春の梅の景観も美しく、特に大方丈前に咲く紅梅の巨木は、歴史を感じさせる圧巻の姿を見せてくれます。境内の放生池周辺の紅梅、白梅も併せてお楽しみください。

【例年の見頃】3月上旬〜下旬

平安神宮にある「神苑」は、作庭家の7代目小川治兵衛が手がけた明治時代を代表する名勝庭園。4つのエリアに分かれており、梅を見るなら東神苑へ。貴賓館である尚美館と、その周辺に植えられた薄紅色の梅の花が栖鳳池に映り込む景観は、京都の春を感じさせます。

【例年の見頃】2月上旬～3月上旬

哲学の道に佇む大豊神社は、季節ごとに美しい花や植物を愛でられる神社です。本殿向かって右側に立つのは、京都屈指の大きさを誇る樹齢約250年のしだれ梅。華やかな紅色の花を咲かせる時季は少し遅めなので、見頃が合えば、左側にあるしだれ桜との競演を楽しめます。

【例年の見頃】3月上旬〜下旬

京都御苑の南西側には、約200本の梅の木が植えられている梅林があります。梅が開花すると、蜜を求めてやってくる小鳥たちのさえずりが、御苑の春の風物詩になっています。また、京都御苑で有名な「黒木の梅」は、九條家ゆかりの紅梅で、九條池の北側にあります。

【例年の見頃】1月中旬〜3月上旬

2022年にオープンした三室戸寺しだれ梅園は、広さ7000平方メートルの園内に250本の紅白のしだれ梅が咲く、京都の新しい梅の名所です。宇治市内を一望できる高台にあるため“天空の梅園”とも。梅と一緒に「梅あんみつ」「梅そば」などの甘味や軽食も楽しめます。

【例年の見頃】3月中旬

■しだれ梅園の開園
【日程】2024年2月8日（木）～3月31日（日）
　　　　8：30～16：00（受付終了15：10）
【料金】1,000円

正法寺梅園は東山連峰を借景とした梅園で、京都の隠れた梅名所。先代住職が竹やぶを切り開いて作ったという梅園は山門前にあり、100本を超える白梅や紅梅の木が植えられ、自由に散策することができます。梅越しに見える京都盆地や西山の山並みは、壮観な眺めです。

【例年の見頃】2月中旬〜3月中旬

菅原道真公ゆかりの長岡天満宮は、境内や隣接する長岡公園梅林に約300本の梅の木が植えられている、京都府内でも屈指の梅の名所です。八重寒紅梅やしだれ梅、蝋梅など様々な品種の梅を見ることができます。梅の見頃の時季には「梅花祭」も行われ、茶席も設けられます。

【例年の見頃】2月中旬〜3月中旬

城南宮の神苑内「春の山」に植えられた約150本のしだれ梅の開花が最盛期を迎えると、まさに豪華絢爛、近年SNSでも話題の景観が広がります。城南宮では「探梅」「観梅」「惜梅」と称し、移り行くしだれ梅の楽しみ方を提案されています。また、しだれ梅と落ち椿のコラボレーションは必見です。

【例年の見頃】2月下旬〜3月中旬

■しだれ梅と椿まつり
【日程】2024年2月18日（日）～3月22日（金）
　　　　9：00～16：30（受付終了16：00）
【料金】1,000円（北神苑のみ公開）