歴史ある神社仏閣をはじめ、老舗やカフェなど、魅力的なスポットにあふれる京都。あちこちめぐるなら、バス・電車の時間や混雑を気にすることなく、自分のペースで効率よく楽しめる自転車がおすすめです。京都市内は、実はコンパクトにまとまっていて自転車でめぐりやすい街。定番スポットはもちろん、京都ならではの通りを楽しむことができる、おすすめのサイクリングコースをご紹介します。景色を眺めたり、気になるお店にふらっと立ち寄りながら、まるで京都に暮らしているような1日を過ごしてみませんか。
※スポットに立ち寄りの際は、所定の駐輪スペースもしくはお近くの駐輪場をご利用ください。その他、マナーを守り、気持ちの良い自転車旅をお楽しみください。
京都で自転車がおすすめの理由
京都の街はめぐりやすい
様々な観光スポットが点在する京都ですが、実は意外とコンパクトにまとまり、自転車でもめぐることができる距離に位置します。坂道はあまりなく、中心部は碁盤の目のようになっていて道に迷う心配もほとんどありません。サイクリング需要の高まりにより、主な神社仏閣には駐輪場が設けられています。
ふとした風景に、京都らしさを実感
バスや電車だと見逃しがちな風景・スポットが楽しめるのも魅力です。鴨川沿いを走れば聞こえてくるせせらぎに芽吹きはじめた木々、美味しい香りに誘われて進めば素敵なお店に遭遇することも。町家や路地などがあふれる街中の風景に、京都らしさを感じる方も多いのではないでしょうか。
レンタサイクルのお店が多い
京都には大学が多く学生をはじめ地元に暮らす人々には、気軽に走ることができる自転車が人気。観光にも利用しやすく、主要駅や観光地にはレンタサイクルのお店がたくさんあります。自転車のタイプ・デザイン、短時間から1日コースなど、お店によって様々。好みに合わせて選びましょう。
おすすめサイクリングコース
嵯峨野・嵐山コース
京都屈指の観光地だけに、魅力的なスポットがあちこちにある嵯峨野・嵐山。嵐山商店街のある中心地に集中しがちですが、自転車なら広範囲にわたり楽しむことができます。奥嵯峨の愛宕念仏寺から、昔ながらの町並みがのこる鳥居本、竹林の小径に渡月橋など、穴場から定番まで、訪れてみたかったあのスポットを制覇してみましょう。奥嵯峨方面は自然豊かな風景が広がり、のんびり過ごせます。
旧嵯峨御所 大本山 大覚寺
嵯峨天皇の離宮として建立され、明治時代初頭まで代々天皇もしくは皇統の方が門跡(住職)を務められた門跡寺院。お堂エリアは回廊で繋がれ、庭園や勅使門、狩野山楽筆の障壁画など見どころが豊富。映画やドラマの撮影に使われることが多く、まるでタイムスリップしたような気分です。
愛宕念仏寺
奥嵯峨にたたずむ古寺も、自転車ならスムーズに訪れることができます。境内に並ぶのは、参拝者が奉納したという、1200体もの可愛らしい羅漢さん。ひとつひとつ表情や動きが異なり、隅々まで見入ってしまいます。ぜひ、お気に入りの羅漢さんを見つけてくださいね。
平野屋
愛宕神社の一の鳥居そば、400年以上にわたり参拝者に親しまれてきた茶店。名物「志んこ」は、愛宕神社の九十九折(つづらおり)参道をイメージしたもので、現在もおくどさんで作られています。軒先に腰掛け、古くから旅人に愛されてきた味でひと息ついて。
嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区
愛宕神社の門前町として栄え、茅葺屋根や瓦屋根などの昔ながらの民家がのこる嵯峨鳥居本。重要伝統的建造物群保存地区に指定され、嵐山中心地に比べ、この辺りはゆったりとした時間が流れています。「町並み保存館」にも立ち寄り、往時の歴史を学んでみてはいかがでしょう。
二尊院
江戸時代から建つ重厚な総門をくぐると、正面には約200メートル続く参道。「紅葉の馬場」と呼ばれるほど紅葉が美しく、初夏の青もみじ、春の桜も格別の美しさです。境内奥には比叡山などを見渡せるビュースポットも。定期的に登場する花手水も要チェックですよ。
竹林の小径
嵐山の代名詞ともいえる散策路。野宮神社から天龍寺北門、大河内山荘庭園まで約400メートルにわたり竹林のアーチが続き、自転車ならより爽快な気分が楽しめます。風が吹けば、サラサラという心地良い竹葉擦れの音。混雑の場合は、自転車を押して歩きましょう。
渡月橋
大堰川に架かる渡月橋は、嵐山めぐりで訪れておきたいスポット。四季折々に美しい山々とのコラボレーションも見どころです。周辺の嵐山商店街などには、パンやコロッケ、ドリンクなどテイクアウトのお店が多く、お昼ごはんは川沿いの嵐山公園でピクニック気分を楽しんで。
車折神社
嵐山中心地から嵐電で3駅目にある車折神社も、自転車なら5分程で到着。金運向上などのご利益があるとされ、特に人気なのが境内にある芸能・芸術の神様を祀る芸能神社。俳優やアーティストが奉納された玉垣が並び、“推し”の名前を見つけるのが楽しみのひとつとなっています。
リキシャカフェ
嵐山を走る人力車「えびす屋」が営むカフェ。本格コーヒーなどが楽しめ、ドリンクをオーダーすると“ミニ人力車”を引いてやってきます。テイクアウトなら季節毎に味が変わる、嵐山散策の人気アイテム・タンブラードリンクを。サイクリングのお供にもぴったりです。
二条通りコース
京都観光で人気の世界遺産・二条城から平安神宮のある岡崎エリアへと続く二条通り。二条城から河原町通りには、老舗の和洋菓子屋さんや話題のカフェ、薬祖神祠などが住宅街に溶け込むように並びます。鴨川を越えて東に広がるのは、京都の文化ゾーン・岡崎。平安神宮や京都市京セラ美術館、岡崎疏水など明治以降に誕生したスポットが集まり、次々に楽しい風景と出会います。二条通りでは、新旧入り交じった京都の文化を感じてみてください。
立ち寄りスポット
二条城
徳川家の栄枯盛衰を見守ってきた二条城。狩野派による障壁画で彩られた二の丸御殿など、歴史的な文化遺産を“オトナの修学旅行”気分で楽しんでみて。二条城オリジナルグッズも豊富で、ひとやすみには二の丸御殿の障壁画をイメージした“黄金ソフト”はいかがですか。
二條若狭屋本店
大正6年(1917)創業。京都らしい趣ある店構えが目を引き、店内には数多くの和菓子が並びます。創業当初から愛され続ける、代表銘菓の葛湯「不老泉」(プレーン・善哉・抹茶風味)は、お湯を注ぐと二羽の千鳥がぷかぷか(※プレーンは除く)。マッチ箱のような小箱もかわいいです。
村上開新堂
白い洋風の建物が印象的な西洋菓子店。店内は木造漆喰の洋館にはじまり、奥は日本建築という和モダンな空間です。昭和30年(1955)頃に登場した看板商品「ロシアケーキ」は、クッキーよりソフトな生地が特徴。1個から購入できるので、サイクリングのお供にも良いですね。
柳桜園茶舗
心地よいお茶の香りが漂う、明治から続く老舗茶舗。店内奥にある石臼でじっくりと挽かれた新鮮な抹茶を量り売りしていただけます。今では珍しくなった座売りのお店で、一服いただきながら銘柄を選べるのも嬉しいポイント。お店の方が味の特徴など、丁寧に教えてくださいます。
Cafe bibliotic Hello!
お店の前にある大きなバナナの木が目印。今年20周年を迎えた京都屈指のブックカフェです。2階建ての町家をリノベーションされていて、1階から吹き抜けの天井まで届く大きな本棚が目を引きます。フードやスイーツメニューも豊富で、サイクリング途中のひとやすみにぴったり。
一之船入
木屋町通りを少し南へ走ると、かつて運搬に使われていた「高瀬舟」が高瀬川に復元されています。ここは、江戸時代初期に角倉了以・素庵親子によって開削された運河で、「一之船入」は現存する唯一の舟溜り。街の随所で歴史的スポットに遭遇するのも、京都ならでは。
平安神宮
明治28年(1895)に平安遷都1100年を記念して創建。二条通りを挟んで、北側には平安京大内裏の朝堂院を模して造られた応天門、南側には日本最大級の高さを誇る大鳥居が見え、「THE 京都」が感じられる風景です。応天門をくぐると、碧瓦と朱色のコントラストが美しい大極殿の、圧倒的スケールに驚きます。
岡崎疏水
明治期に作られた琵琶湖疏水の分流。南禅寺そばにあるインクラインから仁王門通り、冷泉通りに沿って、鴨川へ流れていきます。春の桜並木が有名ですが、新緑の疏水沿いの景色は、眺めているだけで清々しい気分になりそう。自転車を少し止めて深呼吸すれば、心も身体もリフレッシュ。
京都市京セラ美術館
2020年に京都市美術館からリニューアル。現存する公立美術館建築としては最も古いという貴重な建物です。アート鑑賞だけでなくカフェ・ショップもあり、楽しみ方も様々。新設された「ザ・トライアングル」は新進作家の作品を中心に発信するスペースで、外からも気軽に鑑賞できるのが嬉しい。
今出川通りコース
過去にはパンの消費量日本一となり、街の至る所にパン屋さんがある京都。特に京都御所の北側を東西にのびる今出川通りに多く、近年、密かに「パンストリート」と呼ばれているのだとか。少し距離のある店舗間も自転車ならスムーズ。いい香りがしてきたら、パン屋さんはもうすぐ。お気に入りのパンを見つけて、地元の憩いの場、京都御苑や鴨川デルタでピクニックを楽しんでみましょう。
パン屋さん
大正製パン所
今出川通に店を構え100余年になるお店。名物のカレーパンは、焼いてから揚げることにより、時間がたってもサックリ感が楽しめるのが自慢。少し辛口ですが、甘口のご用意もあります。メロンパンは、白あん入りのラグビーボール型で、一般的なメロンパンとは異なる“京風”です。
大正製パン所
大正製パン所のご案内
今出川通に店を構え100余年になるお店。名物のカレーパンは、焼いてから揚げることにより、時間がたってもサックリ感が楽しめるのが自慢。少し辛口ですが、甘口のご用意もあります。メロンパンは、白あん入りのラグビーボール型で、一般的なメロンパンとは異なる“京風”です。
>>公式ホームページはこちら
おすすめコンテンツ
パンドブルー 堀川今出川本店
かわいい鳥のコックさんの看板が目印、2022年でオープン10年になるパン屋さんです。まずは店頭ボードに書かれた「季節のおすすめパン」をチェックして店内へ。定番のカレーパンやメロンパンなども並び、どれもお財布に優しく、たくさん購入したくなりますよ。
パンドブルー 堀川今出川本店
パンドブルー 堀川今出川本店のご案内
かわいい鳥のコックさんの看板が目印、2022年でオープン10年になるパン屋さんです。まずは店頭ボードに書かれた「季節のおすすめパン」をチェックして店内へ。定番のカレーパンやメロンパンなども並び、どれもお財布に優しく、たくさん購入したくなりますよ。
>>公式ホームページはこちら
おすすめコンテンツ
ル・プチメック 今出川店
東京・大阪にも展開するお店ですが、1998年に1号店としてオープンされたのがこちら。パリをイメージした赤い外観が目印で、通称“赤メック”と呼ばれています。人気のクロワッサンをはじめ、様々なパンが勢揃い。イートインも可能で、温めたり、カットして提供いただけます。
ル・プチメック 今出川店
ル・プチメック 今出川店のご案内
東京・大阪にも展開するお店ですが、1998年に1号店としてオープンされたのがこちら。パリをイメージした赤い外観が目印で、通称“赤メック”と呼ばれています。人気のクロワッサンをはじめ、様々なパンが勢揃い。イートインも可能で、温めたり、カットして提供いただけます。
>>公式ホームページはこちら
おすすめコンテンツ
マリーフランス 今出川店
創業30年以上になるパン屋さん。おすすめは、自家製餡を薄皮で包み込んだ小倉あんパンで、焼きもち風あんパン、京・栗抹茶あんパンなどがあります。どれも餡がぎっしり詰められ、トングで持ち上げた時の重さに驚くほど。味は意外とあっさり目で、ペロリと食べることができます。
マリーフランス 今出川店
マリーフランス 今出川店のご案内
創業30年以上になるパン屋さん。おすすめは、自家製餡を薄皮で包み込んだ小倉あんパンで、焼きもち風あんパン、京・栗抹茶あんパンなどがあります。どれも餡がぎっしり詰められ、トングで持ち上げた時の重さに驚くほど。味は意外とあっさり目で、ペロリと食べることができます。
>>公式ホームページはこちら
おすすめコンテンツ
ベーカリー柳月堂
昭和28年(1953)、出町柳から一文字をいただいた屋号で駅前にオープン。現在も学生さんや地元の人々に親しまれるお店です。素朴な味わいのくるみパンは、プレーンや粒あんなどバラエティ豊かな8種類がラインナップ。創業時から愛される名物パンをぜひチェックしてみて。
パティスリー タツヒトサトイ
京都大学農学部のすぐそば、2016年にオープンしたお店。発酵バターを使ったクロワッサンなど様々なパンが並び、朝8時から美味しい香りに包まれます。店名に「パティスリー」とあるように、パンだけでなく、ケーキや焼き菓子も豊富。イートインもでき、ゆっくり過ごすことができます。
パティスリー タツヒトサトイ
パティスリー タツヒトサトイのご案内
京都大学農学部のすぐそば、2016年にオープンしたお店。発酵バターを使ったクロワッサンなど様々なパンが並び、朝8時から美味しい香りに包まれます。店名に「パティスリー」とあるように、パンだけでなく、ケーキや焼き菓子も豊富。イートインもでき、ゆっくり過ごすことができます。
>>公式ホームページはこちら
おすすめコンテンツ
立ち寄りスポット
鴨川デルタ
賀茂川と高野川が合流し鴨川となる三角州で、地元では“鴨川デルタ”などと呼ばれ親しまれています。川辺にはカメや千鳥の飛び石が並び、東を望むと、お盆行事「京都五山送り火」でおなじみの大文字山。京都らしい風景を楽しみながら、パンを楽しみましょう。
京都御苑
京都御所を取り囲む、自然豊かな公園。かつて数多くの公家屋敷が並んでいましたが、現在は四季折々の草花が楽しめる憩いの場となっています。随所にベンチや休憩所があり、ピクニックにおすすめ。苑内の砂利道はよく見ると轍ができていて、自転車はここを通るとスムーズです。
白峯神宮
鞠の守護神・精大明神を祀ることから、球技をはじめスポーツ全般のご利益で有名です。プロ・アマ問わず多くの選手が上達祈願に訪れるそうで、サッカーボール・バレーボールなどが奉納されています。なかには誰もが知る有名選手の名前も。スポーツにまつわる授与品も豊富です。
おすすめのサイクリングエリア【番外編】
※写真はイメージです。
※掲載内容は2022年4月25日時点の情報です。