日本三大酒処のひとつ「伏見」をはじめ、多くの酒蔵が集まる京都。ビールも良いけれど、キリッとした日本酒で暑い夏を乗り越えませんか。ひとくちに日本酒といっても、味わい方はさまざま。夏ならではの魅力や楽しみ方、おすすめのアテをご紹介します。
ご自宅でもお楽しみいただけるよう、ECサイトでご購入いただける酒蔵を紹介しております。
※掲載内容は2021年7月28日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。
京都、日本酒の歴史と魅力とは?
京都、日本酒の楽しみ方
日本酒の魅力を知ったら、京都の酒蔵へ。日本酒の購入はもちろん、酒蔵見学や直営店ならではの楽しみ方など、伏見を中心におすすめの酒蔵をご紹介します。各酒蔵の詳細は「京都 酒蔵めぐりマップ」でご確認ください。
酒蔵をめぐる

黄桜
創業大正14年(1925)、カッパのキャラクターでおなじみの酒造メーカー。キザクラカッパカントリーは、直営店ならではのお買い物からお食事、歴史を楽しめる施設。本社横にある伏見蔵(ふしみぐら)では、日本酒と地ビールの工場見学ができます。
⚫︎ 夏のおすすめ:蔵元直送 夏季限定 生原酒3種 720ml(特撰 吟醸生原酒・超特選 大吟醸生原酒・特撰 特別純米生原酒)
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

北川本家
360年以上の歴史を誇る酒蔵。全国新酒鑑評会では19回に及ぶ金賞受賞の実績があり、代表銘柄「富翁(とみおう)」は“歴史を感じる京の定番酒”として愛されています。直売店「おきな屋」では、タンクからそのまま瓶詰めする量り売りの日本酒が人気です。
⚫︎ 夏のおすすめ:夏の蔵元いちおし直送セット 720ml×2本(夏限定 純米大吟醸・純米吟醸 祝)
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

キンシ正宗
天明元年(1781)に京都御所のそばで酒造りを始め、明治13年(1880)に名水を求め伏見へ。伏見七名水のひとつ「常磐井(ときわい)」で酒造りが行われています。やわらかな水の特色を活かした日本酒は、まろやかな口当たりが魅力。
⚫︎ 夏のおすすめ:銀閣 荒武者 生原酒 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

月桂冠
寛永14年(1637)に酒屋「笠置屋」として創業し、昭和62年(1987)に現在の「月桂冠」へ商号変更。明治期の月桂冠の酒蔵を利用した「月桂冠大倉記念館」は令和2年(2020)にリニューアルオープン。酒を学び、利き酒体験が楽しめ、おみやげも豊富に揃っています。
⚫︎ 夏のおすすめ:笠置屋 大吟醸 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

齊藤酒造
伏見にて呉服商を営んでいましたが、明治28年(1895)より9代目が酒造業に転業。「英勲(えいくん)」のブランド名で知られ、酒造好適米「祝(いわい)」や「京の輝き」などの“京の米”と“伏見の伏流水”にこだわった酒造りをされています。
⚫︎ 夏のおすすめ:英勲 氷零貯蔵 純米大吟醸 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:可(現在休止中)

招德酒造
正保2年(1645)に洛中にて創業、大正中期に伏見へ移転。純米酒にこだわった酒造りを続ける酒蔵で代表銘柄は「花洛(からく)」。穏やかな芳香と柔らかな味わい、米の旨さと自然な酸味が調和するお酒で、燗でよし、冷やでよしと愛されています。
⚫︎ 夏のおすすめ:夏のおくりもの 香り涼か 720ml×2本(純米大吟醸・純米吟醸)
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

玉乃光酒造
延宝元年(1673)創業。米の品種はもちろん田植えの仕方にまでこだわり、昭和39年(1964)には業界に先駆けて純米酒の復活に尽力されました。“飽きのこない酒”、“食事を引き立てる定番”を目指した日本酒造りに取り組まれています。
⚫︎ 夏のおすすめ:玉乃光 純米吟醸 青パック みぞれ酒 300ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

藤岡酒造
明治35年(1902)創業。3代目の急逝により一度休止となりましたが、約7年を経て平成14年(2002)に5代目が酒造りを再開。新しく立ち上げたブランド「蒼空(そうくう)」は、青空のような爽やかで優しい味わいが特徴。併設の酒蔵Bar「えん」でもいただけます。
⚫︎ 夏のおすすめ:蒼空 特別純米無濾過生原酒・雄町 500ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:可 ※6~9月のみ(要予約)

増田德兵衞商店
延宝3年(1675)創業の老舗酒蔵。代表銘柄「月の桂」は、多くの作家や墨客に賛美され“文人の酒”とも呼ばれています。「にごり酒」の元祖蔵元としても知られ、シャンパンのような発泡性とフルーティーな味わいが人気です。
⚫︎ 夏のおすすめ:月の桂 稼ぎ頭 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

山本本家
300年以上にわたり、伏見七名水のひとつ「白菊水」を使用した酒造りをされています。代表銘柄は「神聖」で、ラベルの文字は文人画家・富岡鉄斎によるもの。酒蔵直売店では、ここでしか買えない限定酒や、純米大吟醸を用いて造られた上品な旨味をもつ調味料「煎り酒」などを販売。
⚫︎ 夏のおすすめ:源兵衞さんの吟醸生酒 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

佐々木酒造
明治26年(1893)創業。かつて千利休が茶の湯にも使ったとされる「銀明水」と同じ水脈の地下水を使用し、日本酒を造り続けています。代表銘柄「聚楽第」の名前の由来は、かつての豊臣秀吉邸宅「聚楽第」跡地・南端に酒蔵が位置することから。
⚫︎ 夏のおすすめ:夏方(なつざま) 純米吟醸 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

松井酒造
享保11年(1726)創業。比叡山から流れでた地下水を使い、鴨川のほとりで酒造りに取り組まれています。代表銘柄「神蔵(かぐら)」は、京都府外にはなかなか出回らない貴重な日本酒。併設のテイスティングルーム「酒中仙」で味わってみてください。
⚫︎ 夏のおすすめ:夏季限定 純米大吟醸 五紋神蔵「南風HAE」 無濾過生原酒 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:可(現在休止中)

城陽酒造
明治28年(1895)に創業した、京都府南部唯一の酒蔵。地下100mから汲み上げる仕込み水に、こだわりの酒造好適米のみを使用し、酒造りに取り組まれています。代表銘柄は「城陽」。地元・青谷梅林産「城州白」を日本酒で漬け込んだ梅酒も人気です。
⚫︎ 夏のおすすめ:城陽 純米吟醸55(山田錦) 青ラベル 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否

羽田酒造
明治26年(1893)より、桂川上流の清らかな水で日本酒造りに取り組む酒蔵。創業時からの代表銘柄は「初日の出」で、平成29年(2017)に新ブランド「羽田」が誕生。ショップにはテイスティングルームがあり、お気に入りの日本酒をみつけることができます。
⚫︎ 夏のおすすめ:京・北山「羽田」 夏の純米酒 720ml
⚫︎ 現地購入:可
⚫︎ 酒蔵見学:否
スタッフおすすめ 夏の日本酒の楽しみ方
夏ならではの日本酒の楽しみ方をご紹介。初心者さんも気軽にチャレンジできる楽しみ方です。

さっぱり。ロックで味わう日本酒
熱燗・冷や(常温)・冷酒など、温度の違いで味わい方が選べる日本酒。夏はロックで楽しんでみてはいかが。口当たりはさっぱりとして、お米の風味も感じることができ、日本酒初心者さんも安心。夏らしい涼やかな見た目もポイントです♪

アイスにかけて“酒スイーツ”に
“日本酒×アイス”という意外な組み合わせ。アイスに日本酒をかけると、互いの甘みがマッチしフルーティーな味わいとなります。日本酒が苦手な方は“酒スイーツ”から始めてみるのが良いかも。実は、伏見には“酒スイーツ”を扱うお店が多くあります。

凍らせて“みぞれ酒”を作ろう
さらにひんやり味わいたい時は“みぞれ酒”を。玉乃光酒造のパックに入った「純米吟醸 みぞれ酒」なら気軽に楽しめるのでおすすめ。パックのまま冷凍庫で冷やし、固まったらパックを揉みほぐし容器へ。グラスに注げば、みぞれ状になった日本酒の完成です。
スタッフおすすめ 京都生まれのアテ
地元スタッフの夏の休日。実際に日本酒にあわせている“京都生まれのアテ”をご紹介します。

京都一の傅 本店
魚の旨味を最大限に引き出した「蔵みそ漬(西京焼)」の老舗。「銀だら」が人気で、ふくよかに薫る純米酒と味わうのがおすすめです。2階の食事処では、京都の地酒と西京焼のペアリングをご提案中。

大こう本店
職人による手作りが自慢の京漬物専門店。辛口のキリッとした夏酒は、あっさりとした漬物との相性抜群。「水なす」や「青瓜のしそ風味」など旬の漬物とあわせて、夏を感じてみてください。

五條長兵衛
名物「ほたるこ」は、夜空に舞う蛍を見立て名付けられた佃煮。細かく刻んだ肉厚のわかめの茎に、小粒の山椒とじゃこがちょうど良いアクセントに。甘辛く、ご飯のお供はもちろん、日本酒のアテにも合います。