圧巻! 京都が誇る“国宝建築”7選 ~東寺・五重塔など~

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知恩院 三門

知恩院 三門

この夏、京都国立博物館にて開催される特別展「京(みやこ)の国宝-守り伝える日本のたから—」(事前予約優先制)。国宝・重要文化財を含む“京都ゆかりの文化財”、約120件が集まる話題の展覧会です。2021年7月24日(土)の開幕を前に、京都に多くある“国宝建築”の一部をピックアップ。有名な東寺の五重塔から、2020年に国宝指定された八坂神社の本殿までご紹介しますので、展覧会とあわせて、ぜひ訪ねてみてください。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、京都旅行の際は、政府およびお住まいの都道府県と京都府の要請をご確認ください。京都にお越しの際は、マスクの着用・手指のアルコール消毒など、感染拡大防止の徹底にご協力をお願いいたします。日々、状況は変化しておりますので、事前に最新情報をご確認ください。

【東寺】新幹線の車窓からの景色でお馴染み「五重塔」

  • 五重塔(国宝)

    五重塔(国宝)

  • 春は桜、秋は紅葉が寄り添い、幻想的なライトアップも人気です。

    春は桜、秋は紅葉が寄り添い、幻想的なライトアップも人気です。

世界遺産・東寺といえば、京都を代表するランドマークタワー「五重塔」ですよね。高さは約55メートルで、現存する木造の建築物としては日本一の高さを誇ります。弘法大師空海の奔走により建築が進められ、完成したのは空海没後約50年のこと。その後、4度の焼失にみまわれ、現在の塔は、寛永21年(1644)に再建された5代目。内部は通常非公開ですが、定期的に特別公開が行われていますので、事前に公式ホームページでご確認を。五重塔のほか、金堂や御影堂(大師堂)、塔頭の観智院客殿なども国宝です。訪れた際は、あわせてチェックしてみてくださいね。

⇒東寺[教王護国寺]のスポット情報はこちら

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⇒東寺の隠れた見どころとは?
⇒紅葉が似合う、東寺・五重塔

【二条城】豪華絢爛な内部に注目!「二の丸御殿」

二の丸御殿(国宝)

二の丸御殿(国宝)

徳川幕府の栄華を今に伝える、世界遺産・二条城。6棟からなる「国宝 二の丸御殿」は、趣向を凝らした欄間彫刻や格天井(ごうてんじょう)、そして狩野派一門が総力を結集させた障壁画に彩られ、煌びやかな世界に圧倒されます。
  • 大広間一の間

    大広間一の間

  • 大広間二の間 欄間彫刻

    大広間二の間 欄間彫刻

各部屋は普段は廊下からの観覧となりますが、毎年夏と冬に部屋を変えて特別入室が行われます。この夏、入室できるのは「大広間二の間」。ここは、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜が“大政奉還”の意思を表明した歴史的な空間。普段は入室できない部屋の内部から、障壁画(模写)や欄間彫刻を間近に観られる貴重な機会です! 「そうだ 京都、行こう。」Facebookでも内部の様子をご紹介していますので、ぜひご覧ください。

■国宝 二の丸御殿 大広間二の間 特別入室
【日程】2021年7月14日(水)~8月30日(月)
    ※火曜日は観覧休止
【料金】1,030円(二の丸御殿観覧料含む)

⇒二条城のスポット情報はこちら

【清水寺】大改修が終了! 2020年12月にお目見えしました「本堂」

本堂(国宝)

本堂(国宝)

京都旅行の大定番、“清水の舞台”で有名な清水寺の「本堂」も国宝です。平成の大改修により、2017年から本堂の改修工事がはじまり、昨年(2020年)12月、檜皮(ひわだ)屋根の葺き替えと舞台の床板の張り替え工事が完了し、ついに新しくなった本堂がお目見えしました! 驚くべきは、これ程の大舞台に釘1本使われていないこと。「懸造り(かけづくり)」という伝統技法で、柱が支え合い耐久性の強い構造となっているそうです。桜や紅葉シーズンが人気の清水寺。本堂の造りをじっくり眺めるなら、葉が落ちる冬もおすすめです。

⇒清水寺のスポット情報はこちら

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⇒ 京都のお寺探訪「清水寺編」
⇒本堂改修工事中の清水寺にお伺いしました!

【知恩院】圧巻! 日本最大級の木造門「三門」

  • 三門(国宝)

    三門(国宝)

  • 上層部(楼上)内部は厳かな空間※通常非公開。

    上層部(楼上)内部は厳かな空間※通常非公開。

浄土宗の総本山・知恩院の正面に立つのは、お寺のシンボルともいえる「三門」。高さ約24メートル、横幅約50メートル、屋根瓦は7万枚におよぶ、日本最大級の木造門です。中央の扁額「華頂山」が2畳ほどの大きさといいますから、写真からも圧巻のスケール感がわかるはず。元和7年(1621)、徳川二代将軍・秀忠により建立され、上層部(楼上)からは京都市内が一望できます。通常は内部非公開ですが、特別公開などのイベント時のみ公開されます。

昨年(2020年)、大修復が完了した「御影堂(みえいどう)」も国宝です。

昨年(2020年)、大修復が完了した「御影堂(みえいどう)」も国宝です。

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⇒ 京都のお寺探訪「知恩院編」

【石清水八幡宮】美しい朱塗りが印象的な「社殿」

  • 社殿(国宝)

    社殿(国宝)

  • 見上げると、緻密な欄間彫刻とハトの錺金具。

    見上げると、緻密な欄間彫刻とハトの錺金具。

日本三大八幡宮のひとつ、石清水八幡宮。織田信長や豊臣秀吉など、名だたる戦国武将も必勝祈願に訪れたという歴史ある神社です。鮮やかな朱塗りの「社殿」は、2016年に国宝に指定。数少ない「八幡造(はちまんづくり)」の建築様式で、現在の建物は寛永11年(1634)に徳川三代将軍・家光により修造されたものです。

内部にも緻密な彫刻が施されています。

内部にも緻密な彫刻が施されています。

社殿内部の欄間や瑞籬(みずかき、垣根のこと)にも緻密な彫刻が施され、ブドウや鶴、カマキリ、天人など150点以上のモチーフが見つけられます。神職さんのご案内で内部拝観ができる「昇殿参拝」が行われていますので、お参りとあわせて、ぜひお楽しみください。

■昇殿参拝
【期間】2月4日~12月31日(原則)
【時間】11:00~と14:00~の1日2回 ※お祓い・案内付、所要時間約40分。祭典行事などにより変動あり。
【初穂料】1,000円

⇒石清水八幡宮のスポット情報はこちら

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⇒ 京都の神社探訪「石清水八幡宮編」
⇒はちまんさんの神使いは、ハト

【平等院】10円硬貨でお馴染み。極楽浄土をイメージした「鳳凰堂」

鳳凰堂(国宝)Ⓒ平等院

鳳凰堂(国宝)Ⓒ平等院

お茶のまち・宇治の平等院といえば、「鳳凰堂」(国宝)。平安時代後期、藤原頼通が極楽浄土をイメージして建立したお堂です。翼を広げた鳳凰のように見えることから「鳳凰堂」と呼ばれ、10円硬貨のデザインとしてもお馴染み。シンメトリーのお堂が、正面の阿字池に映りこむ光景は、息を呑むほどの美しさです。

阿弥陀如来坐像(国宝)Ⓒ平等院

阿弥陀如来坐像(国宝)Ⓒ平等院

もちろん鳳凰堂内部も拝観可能。仏師・定朝作と伝わる阿弥陀如来坐像(国宝)は圧巻で、周囲には52躯の雲中供養菩薩像が懸けられています。鳳凰堂をじっくり楽しんだ後は、国宝を間近にできるミュージアム鳳翔館へのお立ち寄りをお忘れなく。
※2021年11月中旬頃まで、鳳凰堂内部は修理のため足場が設置されています。一部ご覧いただけない箇所があります。

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\2021年10月30日(土)開催!/
⇒「宇治・平等院の至宝と、お茶を知る旅」(要事前申し込み)はこちら

【八坂神社】2020年12月、国宝に指定されました! 「本殿」

本殿(国宝)

本殿(国宝)

厄除けのご利益で知られ、祭礼「祇園祭」を執り行う八坂神社。「本殿」は、昨年(2020年)12月に指定されたばかりの話題の国宝です! 平安時代の「祇園造」と呼ばれる建築様式を伝える貴重な建物で、現在の本殿は承応3年(1654)、徳川四代将軍・家綱により再建されたもの。本殿の国宝指定とあわせて、摂社末社、建造物26棟が新たに国の重要文化財に登録されました。

四条通の東の突き当たりにある西楼門(重文)。

四条通の東の突き当たりにある西楼門(重文)。

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※掲載内容は2021年7月21日時点の情報です。最新情報は各掲載先へご確認ください。

Written by. かりー

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